【追悼】ステージ4坂本龍一「最後になるかも」ライブが凄すぎた

2023年3月28日、闘病中だった坂本龍一さんが新たな旅に向かわれました。心よりお悔やみ申し上げます。

ガンで闘病中だった坂本龍一さんによる、無観客で事前収録したオンラインピアノコンサート「Playing the Piano 2022」が、2022年12月11日正午から配信されました。この配信は配信は世界中30カ国に配信されたものです。

筆者が見たのは、2022年12月11日(日)正午からの配信。今回はその内容をレポートします。

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ステージ4「これが最後になるかもしれない」オンラインコンサート

NY在住の坂本さん。がんを発表してから闘病生活を送っています。現在はステージ4ということで、今年6月には、両肺に転移したガンの摘出手術を受けるなど、長年治療にあたっておられます。

事前のインタビューでは「ライブでコンサートをやり切る体力がない。この形式での演奏を見ていただくのは、これが最後かもしれない」というコメント。何とも悲しくなる話と共に配信された、唯一無二のライブコンサートです。

今回、教授が「日本で一番いいスタジオ」という、NHK放送センターの509スタジオで、自身の持てる力を振り絞って、1日に数曲ずつ収録されました。さらにニューヨークから招集したメンバーを含む映画制作チームも同時に結成され、後に編集する予定のコンサート映画のための撮影も行われたそうです.

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「東風」「戦場のメリークリスマス」など、代表曲アレンジも

このオンライン配信コンサートでは、総演奏時間、約60分。13曲が教授自ら演奏されました。

全編モノクロの映像で見られるのは、たった一人ピアノに向かい、限られた体力を振り絞りながら、音楽と真摯に向き合い、珠玉の音を奏でる教授の姿。こんな素晴らしい音楽の数々を生み出してくれた教授。いちファンとしては、ただただ感謝と涙…。優しくも儚い音、漂う音とながれる感激の時間となりました。

往年のファンとしては、YMO時代の「東風」、自身も出演した映画「戦場のメリークリスマス」、「シェルタリングスカイ」「ラストエンペラー」といった、あまりにも有名な教授の代表作が演奏されたことも嬉しい。来年発売の新しいアルバムからの曲やこのコンサートのためのピアノ曲アレンジもありました。

Ryuichi Sakamoto:Playing the Piano ©︎2022 KAB .INC
Ryuichi Sakamoto:Playing the Piano ©︎2022 KAB .INC

プレイリストは以下の内容です。

1. Improvisation on Little Buddha Theme
2. Lack of Love
3. Solitude
4. Aubade 2020
5. Ichimei – Small Happiness
6. Aqua
7. Tong Poo
8. The Wuthering Heights
9. 20220302 – sarabande
10. The Sheltering Sky
11. The Last Emperor
12. Merry Christmas Mr. Lawrence
13. Opus – Ending

最後には短いながらも教授自らのコメントも。

「選曲も慎重に行いました」ということで、教授ご本人も「ここに来て新境地」だとか。改めてすごいとしか言えませんよね。

また、2023年1月17日、教授の71歳の誕生日でもあるこの日に、集めた音のスケッチから選んだ12曲のニューアルバム「12」もリリースされるということで、最後に今回のコンサート参加者にこのアルバムの全てを特別に先行視聴も。

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まとめ

命を振り絞るかのように演奏を行った坂本龍一さん。その音楽への想いとさらに新境地へと歩み出す姿に、唸るしかありませんでした。演奏されたのは、代表曲の「戦場のメリークリスマス」や「東風」のアレンジを含む約10曲でした。最後となるコンサートながら本人としては新境地でもあったとのコメントが残されています。

教授の音楽への想いが詰まった本人自らが演奏するのは最後になるであろうというコンサート、今後映画制作チームによる撮影も行われていたとのことですので、また別の編集でも見られることでしょう。教授の闘病生活を終えて新たな旅に出られた坂本さんの作品を今後もずっと楽しんでいきたいと思います。

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

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